メッセージ
社長メッセージ
代表取締役社長 小口 裕司

最先端技術を核に、さらに大きな世界市場へ。
ともに、夢を追いかけ、夢をつかみましょう。

開発から携わる「ものづくり」

日本が高度成長に入る昭和30年代より、当社は特殊な技術を要求されるものづくりに事業ドメインを定め、いわゆる量産はやらないと英断しました。それ以来、今に至るまでその方向性がゆらぐことはありません。日本を代表するような大手メーカーを何社も取引先に持ち、彼らのパートナーとして、製品の初期開発段階から一緒に取り組んでいます。当社のビジネスモデルは、取引先が自社ではつくれない部分を担当し、試作品を仕上げて、量産できる製品化への道筋をつけること。時には、単品そのものが製品であることもあります。製品を開発する段階からの関わりが多いので、そういう意味では技術者にとってはつねに最先端分野の開発で面白いはず。ダイヤ精機製作所では、夢がある技術に真っ向から取り組めるのです。

最先端分野での数々の実績

製品開発はシークレットに属することも多く、具体的に紹介できる事例は限られてきます。例えば、古くは日本で最初のファックス機の開発、1980年代は今や伝説のアイルトン・セナのF1レーシングマシンに部品を供給していました。ヒューマノイドロボットの手や足など関節部分、半導体製造装置、小型ジェット機やH-Ⅱ宇宙ロケットの部品まで、当社が開発に携わった製品には日本の最先端の知恵と技術が結集されています。もっと生活に身近なところでは、FCV(燃料電池自動車)の開発にも15年前から関わっています。手がけているのは、FCVの心臓部とも言うべき、燃料電池の水素バルブです。
いずれにしろ、開発試作を経て、いざ、量産体制という段階では、製品は当社の手元を離れます。製品開発には時間と経費がかかりますが、当社は部品の調達から生産設備の効率も含めてトータルに提案することができ、取引先にとってのメリットは大きいと思います。つまり、開発技術だけではなく、生産技術もしっかりフォローできるのが当社の強みと言えます。


生産設備における自社ブランド展開

このような取引先の共同開発パートナーとしての仕事のほかに、当社ではもう1本の柱として、現在は主に生産設備の分野ですが、自社ブランドの製品開発を手がけています。超微細な穴加工機ビサイアや高速高精度スピンドル、そして精密機械用コレットチャックなどが代表的な製品です。
なかでもコレットチャックは、工作機械に使用する加工対象を固定する工具ですが、工場には欠かせない消耗品のひとつ。当社製品はその精度と信頼性で、業界内で高く評価されています。当社は工場に必要不可欠なこの製品を海外の様々な工場に部品供給したいと考えました。約20年前からアジア各国の取引先と販売代理店契約を結び、やがて韓国と台湾に当社の営業拠点を設けました。さらに地元のニーズに応える形で中国にはコレットチャックの生産工場をつくりました。

オンリーワンの海外戦略を!

一般的な企業の海外戦略では、アジアを人件費の安い生産工場と位置づけ、価格競争のために海外進出しています。当社の場合、アジア各地の工場がお客様であり、そこへ自社ブランドを供給するための販売網を築くことが目的です。ほかの海外進出パターンとは、発想が大きく異なっています。それは未来を見据えた戦略的な発想でもあります。中小企業がこれから勝ち残っていくためには、大手企業がやっていないこと、できないこと、そのニッチな市場に目を向けるべきと考えます。ヨーロッパでは、当社ぐらいの規模で、世界的に有名なブランドを構築している企業がたくさんあります。
ダイヤ精機製作所には、優れた人材がいます。最先端の技術力があります。そしてアジアへの販売ネットワークも構築されています。あとは、いかに魅力的な自社ブランド製品を開発できるか。そのためには理系だけはなく、マーケティング的な文系の発想も重要になってきます。当社の大きく膨らんでいく夢を、あなたも一緒に追いかけてみませんか。